2021.09.21
吹く風が心地良く、空気が澄んできたように感じられるようになったこの頃です。そして、旧暦の8月15日、新暦ではこの時期に見られる月を中秋の名月と呼びます。中秋の名月が見られる日には、お供え物をしたり月を眺めたりする月見が昔から行われてきました。この中秋の名月を眺める風習は中国を発祥としており、日本でも奈良時代や平安時代にはすでに中国から伝わっていました。日本では月見団子や収穫した作物をお供えし、ススキを飾って月見をします。
こども園でも、9月に入ってから子どもたちと月調べをしています。ばなな組では、毎日朝の会で昨日の月の形を子ども達に尋ねてカレンダーに貼ったり、月にまつわる話をしたり、図鑑や絵本で月に触れたりしています。
例えば月の満ち欠け調べでは、「昨日の月の形はどうだったかな?」と尋ねると、「半分に見えた!」「半分よりちょっと膨らんでた!」と子どもたち。雲に隠れて月が見えなかった日には、「昨日は見えなかったよ」と、しっかりと月を観察して得意げに保育教諭に月の形を教えてくれました。
また、「これまでの月の形と比べてどうだった?」と尋ねてみると、「前より増えていってる!」と月が満ちていく様子に気付いた子どもたち。「これから満月になっていくのかな?」と尋ねると、キラキラした目で「なると思う!」と満月に期待を膨らませていました。
こうして月を身近に感じていったばなな組の子どもたち。21日は中秋の名月であることを伝えると、「お月見したい!」という声が聞こえました。すると、「お団子も作りたい!」「ススキも飾ったらいいんじゃない?」とどんどん月見への想像が溢れていきました。そこでばなな組では今日、みんなで月見団子を作って、ススキと一緒に飾ってプチ月見をしてみました。
まずは、お団子作りからスタート。丸めた新聞紙を白い紙で包んでいきます。綺麗な丸になるように、集中して丁寧に包んでいました。こうしてできたお団子は、三方にのせていきます。「大きいお団子から下に置いていけばいいんじゃない?」と友達と話し合い、協力しながらお団子を飾り付けていましたよ。そして、三方にのせたお団子と一緒にススキをお供えしたら、プチ月見の用意は完成!
お供えをした月見団子とススキを囲んで、プチ月見が始まりました。お供えをする理由を尋ねてみると、「神様にお米が獲れてありがとうってするため!」とすっかりお月見博士になった様子。そんな子ども達と一緒にススキや秋の草花を見たりお団子を食べたふりをしたりして、プチ月見を楽しみました。
今夜は1年に1度の中秋の名月です。そして、今年は8年ぶりに中秋の名月と満月が重なります。ぜひご家庭でもお子さんと一緒にお月見をしてみて下さいね。