2025.09.05
1.きっかけ
この夏、年中組では『海~深海へと続くせかい~海のおまつり』をテーマにした遊びが大盛り上がり。
子どもたちは日頃から様々な種類の図鑑を見ることが大好きで、特に海にちなんだ生き物や魚の図鑑を見合いながら「このカニ、水族館で見たことあるよ」「ジンベイザメに会ってみたいなあ」と友達同士で楽しそうに話す姿がたくさん見られていました。また、プール活動で「クラゲさんみたいに浮かんでみよう」「イルカになってジャンプ!」と海の生き物になって取り組むことでイメージも繋がりやすく日を重ねる毎に遊びから泳ぎへとチャレンジしていきました。
そんな子どもたちの思いを形にしたいと思い、プール活動の前後の時間を使って海の壁面制作や描画活動などをして楽しみました。、、、が、子どもたちの思いはこれだけでは物足りず、「海ってすごい深いことろまでつながっているんだって」「深海にはどんな生き物が住んでいるのかな?」「深海には潜水艦に乗らないと行けないよ」など『深海のせかい』にも興味を持ち始めました。そこで、子どもたちと話し合いをし、みんなで乗れる潜水艦と様々な深海生物を作ることにしました。
2.潜水艦・海の生き物作り
潜水艦づくりで、まずはどんな潜水艦を作りたいか子どもたちと一緒に話し合い!「細くて長い潜水艦が作りたい」「カメや魚の形にしたい」「水が入ってこない丈夫な潜水艦」「みんなで乗れるものがいいな」などと色々な意見が出てきました。まずは、子どもたちの思いを汲み取りながら保育者が段ボールを成形し、子どもたちはガムテープで貼り合わせていきます。「ここに穴が開いてたら水が入って沈んじゃう」「深海に行くまでに壊れないようにしっかり止めないと」などと言い、考えながらガムテープを止めていくと、あっという間に潜水艦の形に!気づけば5基もできていました。
成形した後は、子どもたちと一緒に色を決めて、絵の具で色塗り。隅々まで丁寧に塗っていくとさらに潜水艦に近づいてきて、子どもたちもワクワクがとまりません。
形が出来上がると、より子どもたちのイメージが膨らみ、潜水艦の中や外にはライトやボタン、モニターをつけたいなどやりたいことがたくさんでてきました。
そこで色々な材料を使って自分で考えたり、試したりしながら作ることを楽しんでほしいという保育者の思いから様々な素材の材料(カップ、緩衝材、空き箱、ペットボトルのキャップ、ボタンなど)を用意しました。「私はライト作るね」「じゃあ僕は操縦ボタンにする」など子ども同士で役割を分担したようで、子どもたちは自分で使いたいものを選んで、自由に組み合わせながら作り進めていました。潜水艦の絵本や乗り物の図鑑を見ていたこともあり、イメージが膨らみ、集中したようすで黙々と一つひとつ丁寧に作っていた子どもたち。卵パックに画用紙を入れて操縦ボタンを作ったり、のぞき窓に画用紙やマジックロープでデザインしたり…
子どもたちの発想の豊かさにはとても驚かされました。みんなで協力して作った装備を潜水艦にくっつけると、オリジナルの素敵な潜水艦の完成!
海の生き物づくりで、画用紙や廃材を使って作りました。「タコの足は8本だよね」「クラゲの足はもっと細いよ」など、その生き物の特徴を子どもたちなりに捉えながら作っていく姿や、友達と一緒に作っている時、「リュウグウノツカイは体が長いから画用紙をつなげよう」「この魚の口はどうやって作るの?」「ギザギザに切ったらいいんじゃない」といったように、言葉を交わしながら協力して作ろうとする姿などが見られていました。はじめは、一人で作っていましたが、次第に保育者や友達と一緒に作り、ながーいリュウグウノツカイや可愛らしいニモも仲間入り。次から次へと個性あふれる素敵な海の生き物が出来上がっていきました。
3.海のおまつり
4歳児が潜水艦や海の生き物を作って楽しんでいる時に、5歳児がおまつりの準備をしていると聞き、それぞれの学年で作ったものを一緒の空間に組み合わせたら楽しそう・・・となり、4・5歳児で『海のおまつり』をすることになりました。
「ようこそうみのおまつりへ」と書かれた入り口をくぐり抜けると、「うわぁ~」と子ども達のワクワクするような心をくすぐるものがたっくさん!5歳児が作った焼きそば、たこ焼き、フルーツ飴の屋台では、「〇〇ください」「ありがとう」「美味しいね」と言葉を交わしたり、時には、一緒にお店の人をさせてもらったりしていました。また、潜水艦コーナーで、5基のいろいろな潜水艦に乗って、双眼鏡や窓を覗いたり、ボタンを押したりして、それぞれの潜水艦の面白さを感じながら、すっかり深海探険に行っている気分になっていました。他にも、皆で作った海の生き物を使った魚釣りをしたり、射的・ボーリング・ロープ・巧技台で身体を動かして遊んだりし、異年齢で関わりながら、『海のおまつり』 の世界を思う存分に楽しむことができました。
遊び終え、5歳児と手を繋いで、『海のおまつり』 から出てくる子ども達の表情からは、「楽しかった~」の気持ちがたくさん伝わってきました。
日中はまだ暑い日が続きそうですが、季節は秋となりました。秋はどんなことをして遊ぼうかな・・・子どもの興味関心からエネルギー溢れる活動へとつなげていき、元気いっぱいに日々を過ごしていきたいと思います。