blog

  1. ホーム
  2. 御南認定こども園ブログ
  3. どんな色になるかな?タマネギの皮で草木染め(年長組)

2025.05.12

どんな色になるかな?タマネギの皮で草木染め(年長組)

 5月9日に、給食室やご家庭から持ち寄っていただいたタマネギの皮を使って、草木染めをしました。今回は御南まんまるこども園長の祐三先生にも手伝っていただき、綿ローンのハンカチを染めていきました。

 まず最初に、模様を入れるための絞りの作業をしていきます。ハンカチをみんな一緒の方法で丁寧にたたんで、太さの様々なゴムチューブでしっかりと縛っていきます。チューブは、大きさや縛る位置を自分で考えて縛っていきました。どんな模様になるんだろう…とすでにワクワク、ドキドキです。

 絞りが終わった後は、いよいよ染めの作業に入ります。タマネギの皮を煮て作った染料の色を見てみると…「黒い!」「でもちょっと茶色い気がする」とタマネギの皮とは少し違った色に驚いていたようでした。気になるにおいは、カレーやラーメンのだしのにおいなど、美味しそうなにおいだったようです。

 ワンダーパワーを使って染料を見たら、ハンカチを水で濡らし、鍋の中にそっと入れていきます。そして染まるのを待っている間、祐三先生から染めと暮らしについてのお話がありました。

昔は自然から生まれた素材や染料を使って1枚1枚着物を作っていました。一方、現代では化学染料を使用した大量生産が可能になったモノが多く流通し、暮らしを支えています。ですが、暮らしが便利になった半面、私たちが住む地球に悪影響も及ぼしています。その1つが『マイクロプラスチック問題』。現代の生活においてプラスチックは必要不可欠です。地球を守っていくために、今使っている物を使い捨てにせずに、できるだけ長い間大切に使っていきたいね、とみんなで話し合いました。

 ハンカチを染料から上げた後、ミョウバンを溶かした媒染液でハンカチに色を止めていきます。そしていよいよ絞りをほどいてみると…一人ひとり違った、素敵な模様が鮮やかな黄色の中に浮かび上がりました。「ハートの形が出来てる!」「お花みたい、かわいい~」と、とても嬉しそうな表情でハンカチの模様を友達と見せ合っていました。タマネギの皮での草木染め、大成功です!

藍で染めた毛糸はきれいな緑色に!

 そして参観日である次の日の5月10日。草木染めで心に残った思い出を、ノートに表現しました。朝の会で流れや昨日の感想を友達と一緒に振り返ります。保育教諭の目を見て、姿勢に気をつけながら話を聞く姿はさすが年長組です。

 その後、保育教諭が用意した写真や絵、文字で表現したい人はボードに貼ってある五十音表を見ながらノートを書いていきました。すぐに書きたいことを思いつく子もいれば、写真(草木染めの工程を数枚のせたペーパー)を見ながらじっくりと考えて決める子も。ペースは様々ですが、どの子も一生懸命、ノートに自分だけの1ページをつくっていました。

 最後に、ノートに書いたことをお友達や保護者の方に見てもらいました。発表の後に拍手をもらうと恥ずかしそうにしながらも、表現したことを受け止めてもらってとても嬉しそうな表情でした。参加してくださった保護者の皆様、ありがとうございました。

 今回の草木染め体験を通して、自然の色が持つ美しさや力強さを感じていきました。また、タマネギはお茶や肥料としても使われていたようです。環境問題についても一緒に考え、先人の知恵について知り、今の暮らしを見つめなおす機会にもなりました。これからもこうした自然体験を通して、「今の美しい景色を守っていきたい」「そのためにはどうしたらいいのかな?」ということを子どもたちが自分なりに感じたり、考えたりできるように関わっていけたらと思います。

ページの先頭へ